無名画家がある視点で自分の絵を売った結果...

こんにちは! 吉田です!

今日は
コラム的な内容で
豆知識? 雑学?として
おもしろいお話を1つ。

「ゲルニカ」で有名な
パブロ・ピカソのお話です。

なんとも不名誉なことに
小学生くらいで
かならず1度は通る

「なんであれが歴史的な絵画なの?」

という疑問の的になるのが
ゲルニカですが…笑

あれは「キュビズム」という
独自の絵画様式を
生み出したことに由来します。

キュビズムの詳細は
調べてみていただければ
わかりますが、

ざっくりいうと

僕らがモノを見ているとき
普通は1つの視点だけしか見えないのが
当たり前ですが..

(たとえば、サイコロを上から見た時
地面についている裏面は絶対に見えないですよね)

ピカソは
すべての面から見た視点を
同時に描くことで

見る人の視点に映らない
モノや人の本質に迫ろうとしました。

これがキュビズムで、
モノの3次元の多面的な視点を
2次元の絵画に落とし込んだ結果…

ゲルニカのような絵画に
行き着いた、ということなのです。

なので、

「なんであんな誰でも描けそうな
落書きみたいな絵がすごいの?」

「あんなの私でも描けそうじゃん」

というお子さんがいらっしゃる方は
「そうじゃないんだよ~実はね…」と
教えてあげてください。笑

(僕は子どもの頃そう思ってましたw)

ちなみにピカソは
写実的な絵(対象をそのまま描く絵)も
幼少期から天才的です。

ぜひ「ピカソ 幼少期 絵」とかで
検索してみてください。

「はい?」

ってなると思います。

(実際、画家だった父は8歳の頃
ピカソに絵を書かせたがために
自信を失って後に画家をやめているそうです。汗)

…という感じで、
ちょっと長くなりましたが

幼少期から神童と言われるほど
絵もめちゃめちゃ上手だったピカソ。

でも実は、それ以上に
マーケティングが素晴らしく
上手かったというのをご存知でしょうか?

事実、ピカソの晩年の遺産総額は
日本円で7,200億円とも言われていて
絵を描くのはもちろん、描いた絵を売るのも
半端じゃなく上手かったのです。

今日はそんな
ピカソのマーケティングで
面白い話を1つご紹介していきます。

書い手がいなければ
書い手が欲しがる理由をつくればいい

ピカソがまだ
無名の画家だった頃のお話です。

その当時は
芸術家が作品を作り、
画廊がそれを買い取って
絵の好きな顧客に売る、
というのが一般的なスタイルでした。

町の画廊には、
有名画家の絵はたくさん並んでいるものの
ピカソのような無名の画家の絵を
理由もなく置いてくれるわけはありません。

そこでピカソが
取った行動は…

数人の友人に声をかけ、
画廊であることをしてもらいました。

といっても

  • お金を渡した
  • 情に漬け込んだ
  • 営業代行してもらった

みたいなことではありません。

では、ピカソは
友人に何をしてもらったのか?

それは、画廊に行って
店主にこう聞いてもらっただけ。

「ピカソの絵はありますか?」

これを、さまざまな画廊で
聞いてもらったそうです。

当然、画廊の店主たちは

「そんな画家の作品は置いてない」

と、最初は
「誰だそいつ」くらいの
感じだったのですが

しばらくして
画廊のネットワークで

「最近、ピカソってやつの
作品の問い合わせが増えてるんだ」

と誰かが口にすると

「うちも。」

「え、それうちも。」

…という具合に

「ピカソって今ブームなのか?」

と、画廊界隈で、勝手に
「ピカソ」の名前が独り歩きして
さもネクストブームのようになっていったのだとか。

そんなウワサが育った矢先…

ピカソがふらっと

「絵を置いてほしいのですが…」

と画廊を尋ねると…

「これがピカソか!!!」

となって、店主は
無名のピカソの作品を喜んで
置いてくれることとなったそうです。

手法だけに着目すると
現代ではギリギリのラインですが笑

ピカソが本質的に上手かったのは

顧客や買い手の欲しい物や心理を
理解するのに長けていた

というところでしょう。

普通の画家なら

「自分の絵に理解を示してくれる画廊を探す」

と考えるのですが、ピカソは逆でした。

買い手である
画廊の欲しい物は
「売れる絵」であり

それには、顧客を
先に作ってあげれば
画廊は絵を置いてくれる。

(ユダヤ式のビジネスに
近い考え方ですね)

そして
1つの画廊で
絵を置いてもらって
売れていけば

それを謳い文句に
他の画廊にも置いてもらえる。

と、すべて
買い手である顧客の視点で
逆算して考えていました。

デザイナーも

「実績がないから…」

「売れた商品がないから…」

と、自分や自分の商品のことばかり見ていると
ついこの顧客視点を見失いがちになります。

でも、実績がなくても
「買い手が欲しいもの」を知っていれば
売り方・やり方はあるものです。

ピカソのように

顧客視点から出発して
自分のデザインをどう売るか?

ぜひ、考えてみてください。

では!

吉田

p.s.

ちなみに、
ピカソのマーケティングが秀逸だった話は
これ以外にもあります。

ピカソは

「時代によって
絵のスタイルが変わる」

と言われているくらい
多彩な表現方法を持っていたのですが

その実、クライアントの好みの画風に応じて
複数の絵のスタイルを描きわけていた、と言われています。

伝統的な絵画が
好きなクライアントには
写実的な絵を。

革新的な技法が
好きなクライアントには
キュビズムの絵を。

という感じです。

その結果、
画商から気に入られて
ピカソは若い頃から
お金には困らなくなったそうな。。

(うらやましい。。。)

これもまた
「顧客視点」の1つ
ですよね。

ちなみに、
あなたがデザイナーで、
顧客がデザインに求めているものを
まだ掴めていないなら…

こちらにぜひ参加してみてください。

↓↓

https://salesdesign-school.jp/pro-online/

きっと色々と
ヒントが掴めると思います^^

では!

p.p.s.

ちなみに
顧客視点がないと
よくピカソと比較に出される
ゴッホのようになってしまいます。

現代では
巨匠のゴッホも
実は作品が評価されたのは
ほとんどが彼の没後。

生前に売れたのは
わずかといわれています。

ピカソとゴッホ。

天才的に絵が上手い2人なのに
なぜ、こんな違いが
生まれてしまったのか…?

またどこかでご紹介しますね!
お楽しみに。

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投稿者プロフィール

吉田 祥太
吉田 祥太
フロントエンジニア出身の叩き上げセールスデザイナー
セールスデザイナーとしては5年目。

ノンデザイナー出身でめちゃめちゃ苦労した経験から、
感覚的になりやすいデザインの指導を
理論的かつ再現性ある形で伝えることをモットーにしている。

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