デザインの敗北
#近所のローソンより
先日、久しぶりに
奥さんとローソンに
ちょろっと出かけたときのことです。
うちは家族で
夏のスイカバーを
こよなく愛しているので
月に1回は
コンビニめぐりをして
スイカバーがないか
夜な夜な徘徊するのです。
(買ったらすぐに帰ります笑)
仕事も終わって
ご飯も食べ終わって
さあ、、スイカバーを探しに。。。
とローソンに来たのですが、
残念ながらその店舗にスイカバーはなく、、
「前回買ったのって
ファミマだったっけ?」
「セブンだったような。。。」
と、他愛ないことを
店舗内をぶらついて
喋っていました。
さすがに何も買わないで
出るのもアレなので
アイスコーヒーを買って行こうと
ジュースコーナーに差し掛かったとき..
奥さんのセンサーに
何かがひっかかりました。
「これなーーーーー」
明らかにちょっとだけ
イラッとしている様子。
周りには特に変わったものはなく、
視線の先には牛乳やパックのジュース、
惣菜コーナーがあるだけ。
「どしたん?」
と聞いてみると...
「このデザイン
まじで誰が考えたんだろ。。」
デザインの敗北
ちょっと前になりますが
ローソンのプライベートブランド商品の
パッケージデザインが
一斉にリニューアルして
話題になりました。
何が話題になったかというと
このリニューアルしたデザイン..
「オシャレだけど
どれが何の商品か
まったくわからない」
という声が
殺到したんです。。
Twitterでは
「デザインの敗北」
とまで言われており..
旧デザインのPOPの切り抜きが
新パッケージを隠すように
ショーケース上に貼られている店舗もあるほど..
流石に今は
落ち着いているようですが
「前のデザインの方が良かった」
という声が
当時はすごかったようです。
実際に、返品交換やら
お年寄りが「何が違うのかわからない」など
店舗への苦情も増えたと聞きます。。
かくいう
うちの奥さんも
その一人。
話を聞いてみると、
奥さんも以前はローソンで
よく買い物をしていたのですが
「牛乳で低脂肪と
成分無調整を間違えてからは
使わなくなった。」
とのことでした。笑
(実際、お近くのローソン行ってみてください。
ほんとにパッと見じゃわからないですw)
お客さんにとってわかりやすい?
人によって、
いろんなデザインの形があります。
この人にとっての表現はこう、
この人にとっての見せ方はこう、といった風に
人によって感性や嗅覚が違うから
デザインは種類が人の数だけあります。
なので、ローソンの件も
「洗練されすぎたデザインがダメ!」
というわけではありません。
実際、担当されたデザイナーさんは
「買って帰ってからも、
家に馴染むデザインを」ということで
あのように設計されたようですので。
ただ、僕が明らかに
ダメだと思うデザインの要素が
2つだけあります。
それは「わかりにくい」こと、
そして「わかりにくそう」であること。
「わかりにくい」は
「直感的に伝わらない」
という意味ですね。
たとえば一つの指標は
「パッと見て、伝えたいことが伝わるかどうか」
たとえばデザインでいうと、
「〇〇が2個プレゼント!」
と原稿に書いてあったら..
「2個プレゼント!」の上に、
〇〇の画像が2つある方が
直感的に伝わりますよね。
画像がなく
「読めばわかる」といった
デザインもありますが
これは限りなく
黒に近いデザインです。
「読めばわかる」は、つまり
「読まないとわからない」ということ。
広告はそもそも読みたくないものなので、
「読まれない」という前提で
作る必要がありますし...
近年、世の中に出回る
広告の総量はどんどん増えてますが..
僕らの脳が
処理できる情報量って
それに比例して増えてるわけ
ではないんですよね。
そうすると、
そもそも「広告が読まれるかどうか」の
倍率自体が上がってるわけです。
なので、結果的に
「読めばわかる」は
「読まれない」ということになります。
さらに、伝えたいものが
「読みにくそう」に見えるものも
個人的にはNGです。
お客さんは
「読みにくそう」と思ったものを
その後、読んでくれるでしょうか?
わざわざ自分の時間を使って、
目を凝らして...集中して....
多分、そんなことしませんよね笑
「お客さんにとってわかりやすいか」
「お客さんにとって見やすいか」
この軸はどんなデザインを作るにも
めっちゃ重要で、
かつシンプルだからこそ
難しいものになります。
ぜひ、制作のときは
意識していきましょう!
帰り道で
「ローソンの牛乳だけ
なんとかならないかなあ・・・・」
(奥さんの機嫌損ねるの面倒なので。。。)
と、ぼやいた
現場の吉田からでした。
ではでは
今日はこの辺で!
吉田
投稿者プロフィール
-
フロントエンジニア出身の叩き上げセールスデザイナー
セールスデザイナーとしては5年目。
ノンデザイナー出身でめちゃめちゃ苦労した経験から、
感覚的になりやすいデザインの指導を
理論的かつ再現性ある形で伝えることをモットーにしている。
⇒ 詳しいプロフィールはこちら
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